「ゲームエンジン」とは何かを知っていますか?
ゲーム開発を行う上で、すべてを0から構築するのは手間がかかりすぎて現実的ではありません。特に物理的な現象や時間軸などは実装しようとすると色々な専門知識が必要となり学習自体に時間がかかってしまい、開発どころではなくなります。しかし、現代では誰でもゲーム開発を始められる時代。その理由はゲームエンジンがあるからなのです。
ゲームエンジンはゲーム開発に関する必要な要素をモジュールとして管理していることが多く、私たち利用者はそれを独自のゲームに組み込むことによって知識がなくとも感覚的にゲーム開発が出来るのです。
この記事では、Orochi4とUnityという2つのゲームエンジンを比較し、結局どちらがいいかを検討していきます。ゲームエンジンについてイメージがわかない方やゲーム開発をしてみたいと感じる方はぜひ参考にしてみてください。
Orochi4とは?
Orochi4とは、シリコンスタジオ株式会社が開発したゲームエンジンの第4世代バージョンです。
主に日本国内のゲーム開発者や企業をターゲットとしており、高品質なビジュアルとパフォーマンスを求めるプロジェクトに適しています。実際にこのエンジンを用いて作られた作品としては「龍が如くシリーズ」が挙げられます。プレイしたことがある方は分かるかもしれませんが、芸能人のそっくりさんがリアルに登場してきてゲームに干渉してくるようなことがしばしば。
一言でいえば、キャラクターや背景などのビジュアルに特化したエンジンです。
特徴【国産だから日本人向け?】
Orochi4の特徴は国産であることです。
有名なゲームエンジンは基本的に外国産なものが多く、日本語対応しているものも多数ありますが、英語表記が多いです。現代は翻訳機能が充実していて、感覚的に利用が出来てしまうためあまり困らないかもしれません。
しかし、言語で困らなかったとしてもサポートの方はどうでしょうか?もちろん、外国産のゲームエンジンもサポートが充実しているため困りはしないのですが、考え方が外国人向けなため日本人独自のサポートに徹底できません。対して、Orochi4は国産で日本人に向けられたエンジンであるためサポートも日本人向けにされています。
また、日本人は親切と言われることが多いですが、本当にその通りで裏の裏まで書いたような予測サポートまで親切にしてくれます。
ビジュアルに特化したエンジンなので、顔のパーツや背景など設定する部分も多いことがネックな部分ではありますが、親切なサポートがあるおかげであまり苦にならないのが特徴です。
どんな人向け?【ビジュアル特化!!】
結論、Orochi4はゲーム開発の知識があってビジュアルにこだわりたい方におすすめです。
ビジュアルに特化したエンジンであるのは理解しているとは思いますが、ゲーム知識は必須となります。したがって、始めるにしても学習できる環境は重要です。しかし、はっきり言うとOrochi4は学習コンテンツがあまりありません。
もちろん、ゲームエンジン自体は感覚的に動かせるため、トライアンドエラーで慣れていけば良いのですが、知識の根本部分までは理解不可能。なので、ゲーム開発の知識については他のゲームエンジンで学習してからOrochi4に移行するというのがゲーム開発を0から行う方にとってのロードマップになります。
Unityとは?
Unityとは、Unity Technologiesによって開発された汎用的なゲームエンジンです。
ターゲットは広く分布し、全世界の初心者から上級者の方々まで利用されています。また、ゲームだけではなく建築業界や自動車業界などにも利用されておりオールマイティな開発環境。ゲーム開発においても、2D・3Dゲームやスマートフォン対応のゲーム、VR・ARにも対応しています。
そして、ノンコードと言ってプログラミングを行わなくても感覚的な操作が可能なため初心者からも人気のあるゲームエンジンです。実際に作られたゲームは「ポケモンGO」などが挙げられます。位置情報の取得やスマートフォンへの対応など複雑なことを多々こなしていますが、これはUnityだから実装できたと言っても過言ではありません。
一言でいえば、出来ることの多いゲームエンジンです。
特徴【なんでも出来る!?】
Unityの特徴は、基本何でもできるということです。
Unity Technologiesはアメリカの企業のため、外国産。しかし、Unity Technologiesは日本にも進出していて Unity Technologies Japanという名前で活躍しています。もちろん、日本人向けのサポートや言語対策も実施。
出来ることは先ほども少し紹介しましたが、2D・3Dゲームやスマートフォン対応のゲーム、VR・ARなど現代に登場しているゲームのほとんどを網羅しています。また、ノンコードで感覚的な操作が可能であると同時にC#を用いてプログラミングを行うことが出来るのです。シンプルなゲームはノンコードで十分補えるのですが、複雑なゲームとなればノンコードでは限界があります。
Unityは世界中にユーザーがいるため、言わずもがなユーザー数は他のゲームエンジンと比べものになりません。ユーザー数が多いということは、教材も多数存在しているということです。したがって、初心者でも始めやすいことが特徴です。
どんな人向け?【自由に開発】
結論、Unityは自由に開発がしたい方におすすめです。
Unityは何でも出来てしまうため、開発するゲームの選択肢がかなり広いです。組み合わせ次第で無限にゲームを開発できるので本当に自分が作りたいゲームを開発できます。また、知識がなかったとしても学習コンテンツは豊富。すぐに学習に取り掛かることが出来ます。
まだ、エンジン選びを悩んでいる方。まずはUnityから始めてみましょう。確実にゲーム開発の知識は習得できますのでOrochi4にも後々生きてきます。
Unityを学習するなら「Unity入門の森」がおすすめ
Orochi4を触りたい方もまずはUnityから始めるべき。ということで、最後にUnityを学ぶことが出来るおすすめサイトを紹介します。その名も「Unity入門の森」。実践形式の講座型教材で、段階的な学習ができるのが特徴です。
初心者のうちは無料で始めることが出来ます。最初は「Unity C# ビリアードの作り方」という講座がおすすめです。この講座でUnityの基本的な使い方や物理エンジンの理解などが出来ます。特に物理エンジンなどはゲーム開発において無視できない要素ですので習得しておいて損はありません。
無料講座を通してUnityの使い方、ゲーム開発の考え方などが理解出来たら規模を大きくしていきましょう。ここからはコストがかかる有料コンテンツとなりますが、実際に実装されたゲームも開発が出来るため確実に実績と自信につなげられます。
まとめ
- Orochi4はビジュアル特化の国産ゲームエンジン
- ゲーム開発の知識があり、ビジュアルにこだわりを持って開発したい方におすすめ
- Unityは何でも出来る外国産のゲームエンジン
- 初心者、上級者に関わらず自由に開発がしたい方におすすめ
- Unityを学習するならUnity入門の森!
いかがだったでしょうか。この記事では国産ゲームエンジンのOrochi4と外国産ゲームエンジンのUnityを比較して、ゲーム開発に関する知識がない方はまずはUnityから始めるべきという結論になりました。ぜひ、Unityを活用して基礎知識の習得に勤めてください。